学園と寮での生活について綴った日誌
待ちに待った・・・

やあ、僕はジェイミー。

キングス・カレッジ・オブ・ヘイスティングスの最高学年、七年生さ。

最高学年とはいっても、監督生ではないんだけれど・・・。


そうそう、監督生といえば、

今度ヘイスティングスの監督生が主催のティーパーティーが開催されるんだ。

たくさんのゲストを招いて、楽しくお茶を飲んで、ミス・ラファネルのおいしいお菓子を食べて・・・。


六年生と七年生はパーティーに出席することができるんだ。

僕も去年、六年生で初めてティーパーティーに参加する権利を手に入れて、

色んなゲスト達とうまく話せるかどうかとか、色々考えて、それで・・・、

あまりに緊張しすぎて当日に熱を出してしまって・・・出席できなかったんだ。

だから、今年が最初で最後のティーパーティーになるわけで、

そのティーパーティーを成功させるために、監督生のサリヴァンやダミアンもここのところ忙しそうにしている。

その忙しそうにしているサリヴァンからいつものようにあれを運べとかこれを届けろとか言われても、

・・・いつもよりかは腹が立たないかな。

 
09:17 (30-27ago)ジェイミー - -
明日はきっといい一日に



(感謝と謝罪の言葉は大きく!)

スペンサー先輩が言っていたという言葉を、僕は心の中で何度も反芻していた。

明るくて、まっすぐで、太陽のような存在のロバート。

気が弱くて、言いたいことも言えない、陰のような存在の僕。

ロバートの言葉を聞いたとき、背筋が伸びるような思いがした。

そう、それはまるで、僕の陰をその光で消してくれたかのような。

自分の口からあんなに大きな声が出たのは初めてかもしれない。


(感謝と謝罪の言葉は大きく!)

(感謝と謝罪の言葉は大きく!)

(感謝と謝罪の言葉は大きく!)


そうだ。

ミス・オーウェンの頼まれごとをこなせなかったことをもう一度、謝ろう。

今なら、まだご自分の部屋にいらっしゃるはずだ。


謝罪の言葉を大きく。

自分が変わるための第一歩として。

いつもより視界が広く感じる。

僕の姿勢が、少し、良くなったんだろうか。


椅子に腰掛けたミス・オーウェンの背中が見える。

ドクン。

幸い、僕にはまだ気付いていないみたいだ。

ドクン。

あの鋭い目で睨まれたら。

ドクン。

言いたいことが言えなくなってしまうかもしれない。

ドクン。

・・・あのっ。

ドクン。

あのっ!

ドクン。

ミス・オーウェンっ・・・!

ドクン。

僕の声に気が付いて振り返るミス・オーウェン。

ドクン。

完全に、振り返る、前に。

今日は、頼まれたことをこなせずに・・・っ!

ドクン。

すみませんでしたーっ!!!!!

ドクン。

勢いよく頭を下げた僕。

驚いて、大きく目を見開くミス・オーウェン。

やった。大きな声を出すことができた。

その手には、飲みかけの紅茶のカップ。

驚いた、ミス・オーウェンの手から、カップが舞う。

宙を舞ったカップから、飲みかけの紅茶が零れ落ちる。

机の上には、僕が頼まれていたはずの書類たち。

驚いた目をますます見開く、ミス・オーウェン。

空中で、カップが舞う。

一回転、二回転、半捻り。

そして、それは、運悪く。

先ほどの、書類たちの上に。

見事な、それは見事なアクロバットを成功させた。

コカンッ。

カップの割れなかった音。

そして。

書類には。

紅茶の染みが。

みるみるうちに。

広がっていった。


背筋が伸びる思いがした。

違った。

背筋が凍りつく思いがした。


一瞬、書類に目をやった、ミス・オーウェンが。

再び、僕のほうを振り返る。


ああ・・・。

今日は何回目だったっけ。

ミス・オーウェンの。

この、世にも恐ろしい表情を、見るのは。



謝罪の言葉を大きく。

自分が変わるための第一歩として。


僕の視界は。

いつも通り、ミス・オーウェンの足元だけを見ていた。

11:48 (30-27ago)ジェイミー comments(0) trackbacks(0)
手紙



 
父さん、母さん、お元気ですか?

こちらは、休暇だというのに慌しい日々を過ごしています。

学園に残る生徒も少ないので、

先生方から仕事を任される機会が増えるのです。


僕も今年で最上級生になりますが、

同級生や下級生から頼まれごとをされることも多く、

それなりに慕われているんだと思うと、胸がくすぐったくなります。


(本当は、いいように使われているだけなんだけど・・・。)



ずっと長い間、家に戻らず、申し訳なく思っています。

父さんや母さんから、久しぶりに顔を見たいと手紙がありましたが、

それは僕だって同じ想いです。


父さんや母さん、それに、姉さんたちも変わらずお元気ですか?


今度、家に帰った時には、

ずいぶん成長したものだと驚いていただけるでしょうか?

立派な男としての姿を皆さんに見せられるよう、

ヘイステイングスでの最後の年が充実した一年となるよう、

更なる努力を、ここで約束します。


それでは、体調にお気を付けて。

家族がいつまでも幸せでありますように。




僕の大切な家族へ。   ジェイミー





p.s.

先日、母さんに、制服がきつくなるほど体も大きくなったと報告したら、

すぐに新しい制服を送ってくれて・・・、ありがとうございます。

でも、ズボンの裾を踏んでしまうくらい大きいサイズのものが届いたときは、

さすがに、少し笑ってしまいました。

残り一年じゃ、そこまで成長しないと思うなぁ。
13:30 (30-27ago)ジェイミー comments(0) trackbacks(0)
心機一転



こんにちは、ジェイミー・ウルフガング・オルグレンです・・・。
今年も、例に漏れず乗り物酔いが怖くて帰省できませんでした。

夏休みの過ごし方も慣れたものだけれど・・・、
この時期は、なんだか学園がいつもより広く見えます。

それにしても・・・、この休みが明けたら最上級生になるんだなぁ。
監督生にはなれなかったけれど・・・、ははっ、当然か。
よくよく考えてみたら、先生方には叱られ続け、
同級生にも後輩達にも慕われるどころかアゴで使われ、
先輩方には名前すら覚えてもらってなかったもんなぁ・・・、ははっ。

でも、そんな僕だって今度、最上級生になります。
ひょっとしたら、先輩の威厳を出すことができるようになるかもしれません。

例えば・・・、
『おいっ、そこの君!僕に紅茶でも淹れてくれないか?』
なんて言ってみたり・・・。



・・・。


・・・。


・・・。


はぁっ、良かった!
いつもだったらこういうことを言っていると、
『随分とデカい態度だなぁ、オルグレン?』
とか、
『オルグレン!先生に対して何てことを言うんですか!?』
とか、
絶対に誰かに聞かれて厄介なことになるからなぁ・・・。

やった、今日はついてる、ついてるぞ!!

・・・この程度でついてる、か。なんだかなぁ・・・。

09:58 (30-27ago)ジェイミー comments(0) trackbacks(0)
できたらいいな。


休暇も終わりが近付き…
もう少しで新学期が始まります。


はぁ…僕は何故か入学式の準備に大忙しです

なんで、全く関係ない僕が入学式の手伝いに忙しいのか…

それは、ワイラー先輩のおかげな訳で…

はぁ…。

ラングフォード先輩は、ああ言ってくれたけれど…

ワイラー先輩にそんな事言えないよ


はっきり物事が言えるようになれれば
僕も少しは変わる事が出来るのかなぁ

そうすれば…
いつかあの人みたいになれるのかなぁ?

ははっ…無理かぁ


それより、早く頼まれた事を片付けなくちゃっ! 
13:38 (30-27ago)ジェイミー comments(0) trackbacks(0)
不思議な事



晴れたかと思えば
急に雨が降り出したり…

最近はおかしな天気が続くなぁ…。


寮内でも手紙が消えたり…
突然、ネズミが大発生したり…

おかしな事件が続いて
『七不思議に新説!?』
なんて、ちょっとした話題になっているけど…

【おかしな事】なんて理由を正せは
たいした事じゃないんだよ

天気の変わりが早い事に理由があるように…

原因が解ればタネは簡単

【不思議】な事なんかなにも無いんだよね…


それよりも本当に怖いのは……

はぁ…
今日は何事もないと良いんだけれど…。


はぁ〜……。

09:50 (30-27ago)ジェイミー comments(0) trackbacks(0)
Vergiss-mein-nicht


夏休みが始まって数日が経ち、ほとんどの生徒が帰省したエディントンは
いつもと比べると驚く程に静かです。


音楽室から聞こえてくるのは…

ショパンの・・・・あれっ・・・
タイトルはなんだっけ??

まぁ・・・いいや・・・

新入生歓迎会に向けて、誰か練習してるのかな?



そう言えば、今週末はオープンキャンパスがあるんだっけ…
また、面倒な事を押し付けられなきゃいいんだけれど


面倒なコト…かぁ…。


はぁ……


僕の名前ってそんなに覚えづらいのかな?
何回、自己紹介すれば名前を覚えて貰えるのだろう…。


ポケットの中いっぱいの可愛くラッピングされたお菓子
きっと…あの人なりの気遣いと謝罪の気持ちなんだろうけれど



まぁ・・・・ショパンの曲名が思い出せない僕も
あの人と変わらないのかもしれないなぁ・・・




ははっ・・・・・はぁ・・・・。
14:45 (30-27ago)ジェイミー comments(0) trackbacks(0)
夏休み。


じめじめとした蒸し暑い日々が続いてますね。

天気が冴えない日は、僕も一段と冴えてないみたいです・・・・
はぁ・・・・。


あ・・・すみませんっ・・
あのっ・・・はじめまして、僕はジェイミーって言います
ジェイミー・ウルフガング・オルグレンです。
なんか・・・緊張するなぁ・・・。


えっ?・・・ため息ばかりで、どうしたのかって?


はぁ・・・もうすぐ夏季休暇なんですが、家に帰れなくて・・・
両親からは・・・帰って来いと手紙がきてるのですが・・・

実は、乗り物が苦手で・・・特に馬車酔いが酷くて・・・
恥かしい話ですが・・・馬車に乗れないんです。


はぁ・・・・。


はじめて、学園に来た時も馬車酔いが酷くて大変だったんですよ・・・。

あの忌々しい馬車酔いが治まる間もなく、
学園の門をくぐった僕を待っていたのは
ミス・オーウェンの親切な・・・
もとい、僕にとっては凶悪極まりない長い説明の嵐でした
健康であればありがたく聞ける話なんですが・・・

正直、僕は生きた心地がしなかったなぁ。



ははっ・・・・


別に、学園での生活は嫌いじゃないんで残るのは問題ないのですが・・・
ただ・・・僕って、すぐに余計な事に巻き込まれるんですよ。

貧乏クジを引きやすいって言うか・・・
貧乏クジしか引いてないって言うか・・・・


はぁ・・・・。


でも・・・・君と過ごせるなら、学園での夏休みもわるくないね・・・・


あぁっっ・・・・・ごめんなさいっ・・べっ別に変な意味じゃ無いからっ・・・!!
11:48 (30-27ago)ジェイミー comments(0) trackbacks(0)
CALENDAR
S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< December 2017 >>
PROFILE
NEW ENTRY
CATEGORY
MOBILE
qrcode
ARCHIVE
LINKS