学園と寮での生活について綴った日誌
Minusta aika hoitamaton


寮生たちから帰省の話題を持ちかけられた時


「私は監督生の仕事があるから」


と素気なく答えた姉様を思い出した



姉様が残るなら、僕も残ろうかな…って


父様と母様が嫌いなわけじゃない

寧ろ大好きだよ


でも、お酒が入った父様の


『お前はルードヴィーグ兄さんのようにはならないでくれ』


っていうお決まりの文句は好きじゃないな

突然伯爵家を継がなければいけなくなった父さまの気持ちも解らなくはないけれど…

そんな父様の教育を真に受けて育った姉様はとても勤勉で摯実

我が姉ながら実に品行方正だと思うよ

だけど…


『アンネッテが男だったら良かったのに』


っていう父様の愚痴はとてもじゃないけれど毎晩聞く気にはなれないな

そんなに言うなら、姉様に婿を取らせればいいのに

僕は別に爵位に執着や興味が強いわけじゃないし


伯父さんのライフスタイルだって、嫌いじゃないんだけどね



さて


この夏季休暇…

これから何をしようかな

図書館にいって分厚い本でも借りる?

音楽室でピアノでも弾いてみようか?


――Ei (No)


実はもう、夏季休暇が始まった最初の一ヶ月で試してしまった


膨大な量の本は背表紙を眺めてるだけで飽きてしまったし

ピアノは毎日打鍵するには少し鍵盤が重かった

そもそも音楽室は、専門で勉強してるやつらが独占してるから

僕が興味本位で近付くと、あんまりいいを顔しないんだよね


ふぅ……どうしようかな


日差しを遮るように、図書館から借りた本で顔を覆う


今日はこのまま昼寝でもしてしまおうかな…





「――――パーヴァリ・サロモ・カネルヴァは君か?」


耳に響く朗々とした声


「そんな所で昼寝とは… 君は相当暇を持て余しているようだ」


まあ、確かに木の枝に登ってみようなんて思うのは、

8歳になる前には卒業すべきだと僕も思うけれどね




「プレザンスで開催されるオープンキャンパスの手伝いを頼みたい」




少し伸ばした涅色の髪を、肩で一つに結わいている

控えめに自己主張する煉瓦色のメッシュ


…随分と尊大で無粋な物言い

余程の自信家なんだろう






「……いいよ」





―――Kuka olet?

―――君は誰?



その質問を飲み込む程度には




興味を持っても良いかなって思ったんだ
14:20 (5ago)パーヴァリ・サロモ・カネルヴァ - -
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