学園と寮での生活について綴った日誌
待ち遠しい週末



夏季休暇に入り、生徒たちの賑やかな声はなくなり、
穏やかな日々が続く…はずだったんですが…。

今週末のオープン・キャンパスに向け、
学園内は準備で大忙し。

大きなイベントの一つですから、
先生方も、お手伝いしてくれる生徒たちも、
皆張り切っています。



ミス・オーウェンから預かったタイムスケジュールと来客リスト。

「何かあったときにすぐに対応できるよう、
 全て頭に入れておいてください。」

とのこと。

それにしても、なんという厚み…。
覚えられるかしら?


このくらいの高さのある、
フワフワのシフォンケーキだったら大歓迎なのに。


なんて、文句を言っていても仕事が減るわけじゃないわ。
さぁ、一つずつ片付けていきましょう。


あっ!
忘れないうちに、皆さんにも大事なお仕事を1つお願いしますわ。


今年のオープン・キャンパスは、絶対に晴れますように。
毎日神様にお祈りを!

11:02 司書 ラティーシャ・ジェール・キャニング comments(0) trackbacks(0)
心豊かな人生の為に…



今日は午後のティータイムを返上して、
新刊の書評チェックと、学生に人気がある作品の傾向考察を…。



子どもたちは自ら先生を選べない。
同じく、図書館も選ぶことはできない。



教科書なんかには書いていない大事なことが、
物語の中にはたくさん詰まっている。
だから、教科書なんかより本を読んで欲しい!
ふふ、こんな事を言ったら他の先生方に怒られちゃうかしら?


でも、心豊かな人生を送れるかどうかは、
子ども時代の読書経験が大きく関わっていると、
わたくしは思うの。


本嫌いな生徒は私の事なんか、
「図書館のお留守番係り」としか思ってないんでしょうけど。
本当は違うのよ?


まずはここまで足を運んでもらえるような、催しを企画。

次は本を読まなくても、居心地がいいと感じてもらえる空間作り。

そして、次回ここに来た時には、本を手に取ってもらえるように、
生徒たちが興味を持つジャンルの読みやすい本を目立つ場所にレイアウト。


試行錯誤を繰り返して、
一人でも多くの生徒が図書館を好きになり、本を好きになり、
一つでも多くの知識を身に付けて、この学園を巣立って欲しい。
大げさだけど、それが私の夢。



さ〜て、もうひと頑張り。
みんなの心豊かな人生の為に!

11:18 司書 ラティーシャ・ジェール・キャニング comments(0) trackbacks(0)
図書室の青春


蔵書整理中に、懐かしい名前を見つけた。

アルマン・グランヴィル・スペンサー…。
たしか、監督生で学年主席だったかしら?

そうそう、Mr.スペンサーったら静かな場所がお気に入りで、
いつも奥の方で、眉間にシワを寄せて難しい本とにらめっこしていたわ。


彼にはとても印象に残っている事があってね、

え〜っと、名前が思い出せない…。
あの金髪の監督生のコ。

…、えっと。…ハウエル!
チャールス・エドワード・ハウエル君。


二人が図書館で待ち合わせをしてた時の事なんだけどね、

珍しくMr.スペンサーがカフェテリアの真ん中で本を読んでいたの。
どうしちゃったのかしら?!と見ていたら、
しばらくして、優雅にMr.ハウエルが登場。



「やぁ、アルマン。僕に用って、何?
 それにしても、こんなところに呼び出すなんて…」

「はぁ…。
 やっぱり待ち合わせを図書室にしておいて正解だったよ。
 ほら、約束の時刻より18分25秒も過ぎている。
 この時間で、第1章を読み終えたところだ。
 ここにいなければ、20分近くもただ時間を無駄に浪費するところだった。」

「ふふっ。 結果、無駄にならなかったんだからいいじゃないか。
 僕もいろいろと忙しいんだよ、アルマン。
 ここじゃ、まわりの皆に迷惑だ。
 さっきサロンの前を通ったら、アルフレッドがいたから、
 まずはお茶をして、話はその後にしよう!
 さぁ、行こうか」

「まったく、君ってヤツは…。
 僕もこの苛立ちを抑えるために、熱い紅茶を頂くことにするよ。
 でも、話は“お茶を飲みながら”だ!!」



なんて事があったの。


なんだかんだ嫌味を言っても、
Mr.スペンサーはMr.ハウエルを待っていて、
友情っていいな〜青春っていいな〜なんて思っちゃったのよね。


それも、もう3年も前の話なのね…。
今年はどんな生徒が監督生なのかしら?



あっ!!いけない。
もうこんな時間。

鍵を締めようとしたら、一人生徒の人影を見つける。
追い出すのもかわいそうだし…。


「ねぇ、君!!
 わたし、ちょっと用事があってここを空けるんだけど、
 お留守番頼めるかしら?
 この時間はいつも誰も来ないから安心して。
 好きなだけ本読んでていいから!
 すぐに戻るわ。」


と、黒髪の少年に声をかけて図書室を後にした。
12:03 司書 ラティーシャ・ジェール・キャニング comments(0) trackbacks(0)
本に挿んだ思い

この小説、実はお気に入りなのよね。


本の整理をしていたら、ふと見つけてしまった。

昔読んだお気に入りの純愛小説。

背表紙の文字に指を這わせ、

「ちょっとだけ…」と思い本を開く。

ページをめくるたびに初めて読んだ時の感覚がよみがえる。


ああいけない!まだ仕事中・・・。


そう思って本を閉じようとすると、

どこかのページから、色あせてぺたんこになった花が1枚、

ハラハラと床に落ちていく。

どうやらこの花は、去年の夏に摘まれて

この本に挟まれ、押し花となって冬を越したみたいね。


最後に借りたのは・・・・

・・・Mr.・・・ラングフォード。


あらあら。お花なんか摘んで、

一体誰を思ってこの本を読んでいたのかしら?

ふふふ。


この押し花もこのままここに眠っていては可愛そうですし、

ここはわたくしがもらっておくことにしますわ。

Mr.ラングフォードからのご褒美という事で。


さあ、お仕事お仕事!
22:45 司書 ラティーシャ・ジェール・キャニング comments(0) trackbacks(0)
お茶の約束



今日はエディントン寮の寮母さん、ミス・プライスとお茶のお約束をしておりますの。

彼女、実は読書家なんですよ!
ですから、時々こうして二人でお茶をしながら、
オススメの本や新刊の紹介、お互いのお気に入りの小説の話で盛り上がったりしているんです。
今日はどんなお話ができるかしら?

そうそう、今日の為にとっておきの紅茶を用意しておりますの。
スリランカから入ってきたキャンディ紅茶。
「黄金の星」なんて言われているみたいです。
まだ試していないのですが、黄金色の新芽の混ざった茶葉からは、
とても爽やかな香りがします。
気に入ってもらえるといいのだけれど・・・。


それにしても、ミス・プライスはあんなに大勢の生徒達のお世話をしていて、
朝から晩まで大忙しなはずのに、読書する時間なんてあるのかしら?
わたくしだったら、くたくたになって毎日すぐ寝てしまいそうだわ。
上手に仕事をやりくりする方法があるなら、今日教えて頂く事にしましょう!!
新学期からの仕事の参考になるかもしれないわ。



あっ!
扉の開く音に、廊下をコツコツ歩く音。
どうやらミス・プライスがいらしたようね。

さっそくお茶の準備しましょう♪ 
14:29 司書 ラティーシャ・ジェール・キャニング comments(0) trackbacks(0)
お手伝い、してくださる?



あら?

この棚にあった貸し出し禁止の本、またなくなっているわ。

先ほど確認した返却分の本の山にはなかったわね・・・。

もぅ、あれほど注意しておいたのに。

きっとまたミスター・スペンサーね。

勉強熱心なのはいいけれど、やはりルールは守ってもらわないと困るわ!

新学期も同じ事が続くようなら、ミス・オーウェンに相談してみようかしら。




それにしても、一人で図書館の整理は大変ね。

どなたか夏期休暇を早めに終わらせて戻ってきてもらおうかしら。

置きっ放しの本の捜索が、第一寮エディントンしか終わっていないんですもの。



あっ!
いいところに、読書をしている生徒を発見!



ねぇ、あなた。
ちょっとだけ、わたくしの仕事のお手伝いをしてくださらない?
各寮を一緒にまわって、置きっ放しの本を一緒に集めて頂きたいの。
もちろん、お礼はするわよ♪
仕事が終わったら、ミス・プライスが作ってくださったお菓子でティータイムっていうのはどかしら?
ねぇ、手伝って頂けるかしら?

14:00 司書 ラティーシャ・ジェール・キャニング comments(0) trackbacks(0)
オープンキャンパス開催


本日はいよいよオープンキャンパス当日です。
心配していたお天気ですが、
今は晴れているようです。
このままのお天気が続いてくれるといいのですが・・・。

本日はなんと?!
学園長のミスター・エリスンが受付に立たれるそうです。
ご見学者の方、ご入学の方、どちらも当学園にとっては大切なお客様です。
一番最初に通る受付で、学園の顔である学園長が一番にご挨拶をしたいとの事です。

でわ、オープンキャンパスの流れを簡単にご説明しておきますね。
受付を済ませましたら、ミス・オーウェンがエディントン寮までご案内致します。
寮内に入りましたら、そこからは当学園の生徒達がご案内を引き継がせていただき、まずはサロンで休憩を致しましょう。
ミス・プライスの作るお食事はどれもとてもおいしいんですよ。

休憩が終わりましたら、担当の生徒が学園をご案内致します。

夏期休暇に残った生徒達は皆個性の強い生徒ばかりで、
無事にオープンキャンパスが終わればいいのですが・・・。

私とミスター・エリスンは必ず受付におりますので、
もし何か不都合がございましたらお声掛けください。

では、皆さんのオープンキャンパスが実りあるものになりますように。
09:22 司書 ラティーシャ・ジェール・キャニング comments(0) trackbacks(0)
図書館司書の仕事


ねぇ、あなたもその本がお好きなの?
わたくしも大好きで、もう何度も読みましたわ。

突然ごめんなさい。
わたくしはラティーシャ・ジェール・キャニングと申します。
この図書館司書をしておりますの。


当学園の図書館施設には、数多くの書籍を揃えており、閲覧室やカフェテリアなど、
それぞれが本と向き合うのに適し場所を多数ご用意しております。
お気に入りの場所を探すのも、楽しみの一つなんですよ。


先日から夏期休暇に入っており、利用者数もグッと減りました。
その間にわたくしは図書資料の整理をしていたところなんです。


あなた、司書のお仕事ってご存知かしら?
あら・・・ご存知ないの。
それでしたら、少しだけ教えて差し上げますわ。

司書の第一の仕事は図書の整理。
きちんと分類し整理整頓されていないと、この膨大な量の本の中から、
あなたのお探しのたった1冊を見つけるのは至難の業になってしまいますわ。

第二の仕事は選書。
どんなにたくさんの書籍がある図書館でも、
利用者が必要とする本がなければ意味がありませんもの。
学園に必要な分野の本のチェックとともに、新書には必ず目を通して選書を行っております。

第三にレファレンス対応。
利用者からの、おもしろい小説は?○○についての学術書はない?など、
利用者の求める本を探すお仕事です。
どの本にどの程度の情報が載っているかを把握し、
その利用者が必要としている本を見極めなければいけません。
このお仕事が司書の腕の見せ所なんです♪

他にも、
ギャラリーの催し物の企画や、講演会の依頼、図書館の広報活動や、
重要古書の保存もしておりますの。
司書っていろいろな種類の仕事があるんです。
まぁ、ごめんなさい!!
わたくしったらついつい話すぎてしまいましたわ。


そういえば、学園新聞の記事の締め切りが今日まででしたわ!!
頼まれていたのをすっかり忘れていたわ。

それでわ、わたくしはこのへんで、ごきげんよう♪


あぁっ!!その本は貸し出し禁止の本ですから、
図書館の外には持ち出さないでくださいね。
11:05 司書 ラティーシャ・ジェール・キャニング comments(0) trackbacks(0)
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