学園と寮での生活について綴った日誌
最近、前髪が鬱陶しい。


夏の夜は嫌いじゃない。

時々吹きこむ風が
心地よく、カーテンを揺らす。

ひとりの時間は好きだし、
読みたい本も色々考えなければならない事もたくさんある。

学校という狭い枠組みの中にいるのは…
それらの時間を有意義に過ごす事だと、父上は言っていた。


だからこそ。
今年の夏は、騒がしい寮内に残る事にしたんだ。

他人に邪魔をされない、静かな時間は
本来の、この休暇中にあるべきものだと思う。

この時ばかりは
日中の音も、暑さも、人目も、気にせず過ごす事が出来る。

喧騒や強い日差しが続くグラウンドで走り回ってる、
ワイラー先輩やランディをたまに見かけるけれど…
気が知れたもんじゃない。



そういえば。
今日、中庭の噴水で猫が溺れかけていたところを偶然見つけた。
学園に住みついていて、
ミス・キャニングが何度か餌を与えてるのを見かけている。


首根っこを持ち、そのまま掴み上げたら。
えらく暴れて威嚇し、爪を引っ掛けては
すぐさま校内に逃げて行った。

助けてやったのに、恩を仇で返すなんて…
猫のくせに何様のつもりなんだ?




だけど、そう煩わしい出来事ばかりじゃなかった。



その後。
音楽室でいつものようにランディと練習をしていると、
突然、ルーベンス先輩が訪ねてきたんだ…っ

それも、差し入れにマフィンを頂いた。
(作ったのはサロンのパテシェだろうが、あれは絶品だった。)

しかし、
それをランディの奴は惜しげもなく次々と食べていくものだからつい…

いや、決してわざとじゃなかったんだアレは…っ

ただ、
条件反射というか、無意識にというか――…
いつの間にか手が出ていたんだ。

腕を叩いただけで、
バシンッと炸裂した音を聴いたのは、あれが初めてだと思う。


窓の外は満月で、慣れない目に眩しく照り返す。
そろそろ見回りの時間だろうから部屋に戻るか…


明日になったら奴に湿布を渡そうか、正直迷っている。


ランディに謝罪なんて
死んでもしたくないけれど…
 
20:51 (30-27ago)グレン comments(0) trackbacks(0)
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