学園と寮での生活について綴った日誌
図書室の青春


蔵書整理中に、懐かしい名前を見つけた。

アルマン・グランヴィル・スペンサー…。
たしか、監督生で学年主席だったかしら?

そうそう、Mr.スペンサーったら静かな場所がお気に入りで、
いつも奥の方で、眉間にシワを寄せて難しい本とにらめっこしていたわ。


彼にはとても印象に残っている事があってね、

え〜っと、名前が思い出せない…。
あの金髪の監督生のコ。

…、えっと。…ハウエル!
チャールス・エドワード・ハウエル君。


二人が図書館で待ち合わせをしてた時の事なんだけどね、

珍しくMr.スペンサーがカフェテリアの真ん中で本を読んでいたの。
どうしちゃったのかしら?!と見ていたら、
しばらくして、優雅にMr.ハウエルが登場。



「やぁ、アルマン。僕に用って、何?
 それにしても、こんなところに呼び出すなんて…」

「はぁ…。
 やっぱり待ち合わせを図書室にしておいて正解だったよ。
 ほら、約束の時刻より18分25秒も過ぎている。
 この時間で、第1章を読み終えたところだ。
 ここにいなければ、20分近くもただ時間を無駄に浪費するところだった。」

「ふふっ。 結果、無駄にならなかったんだからいいじゃないか。
 僕もいろいろと忙しいんだよ、アルマン。
 ここじゃ、まわりの皆に迷惑だ。
 さっきサロンの前を通ったら、アルフレッドがいたから、
 まずはお茶をして、話はその後にしよう!
 さぁ、行こうか」

「まったく、君ってヤツは…。
 僕もこの苛立ちを抑えるために、熱い紅茶を頂くことにするよ。
 でも、話は“お茶を飲みながら”だ!!」



なんて事があったの。


なんだかんだ嫌味を言っても、
Mr.スペンサーはMr.ハウエルを待っていて、
友情っていいな〜青春っていいな〜なんて思っちゃったのよね。


それも、もう3年も前の話なのね…。
今年はどんな生徒が監督生なのかしら?



あっ!!いけない。
もうこんな時間。

鍵を締めようとしたら、一人生徒の人影を見つける。
追い出すのもかわいそうだし…。


「ねぇ、君!!
 わたし、ちょっと用事があってここを空けるんだけど、
 お留守番頼めるかしら?
 この時間はいつも誰も来ないから安心して。
 好きなだけ本読んでていいから!
 すぐに戻るわ。」


と、黒髪の少年に声をかけて図書室を後にした。
12:03 司書 ラティーシャ・ジェール・キャニング comments(0) trackbacks(0)
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